カーリング

冬のオリンピックの時期になると、
いつもカーリングをやりたいと思う。

なにしろ「氷上のチェス」という二つ名が良い。
頭が良さげである。
チェスも将棋も、コマの動かし方とルールぐらいしか
把握してないが、好きなのである。

学生の頃、歩くにも難儀するぐらい凍った駐車場で
何するでもなく数人で喋っていたら、同級生が
解体した原付のタイヤをどこからか持ってきた。
なぜそんなものがあったのかは知らない。

彼は「カーリング!」と叫んで滑りながら
タイヤも滑らせようと地面に押し出した。
が、タイヤはまったく滑らずに止まり、
自分だけが滑ってタイヤにつまずき、
前のめりに転んで上唇を切っていた。

飛び散った鮮血の色をなぜか覚えている。
どうでもいい記憶である。

ウェブ上に、ルンバとクイックルを使って
迫真の物まねをしている欧米人の姉妹の動画があって
大笑いした。
どうでもいい発見であった。

除雪した雪にいたずらされていた。
ちょっとギョッとする。